2015年12月22日火曜日

ホッキョクグマのルルの展示再開について(12/22)

4月にオスのイワンとの間に交尾が確認され、出産準備のため産室に入っていたルルですが、行動観察やホルモン測定の結果などから今シーズンの出産は無いと判断し、本日から放飼場での展示を再開いたしました。過去と同じような結果となってしまいましたが、例年より少し早く放飼再開となったので交尾期までに十分栄養をとってもらえればと思っています。

 サツキに関しましてイワンとの交尾の時期が7月と遅かったため、もうしばらく様子を見ていこうと考えております。

展示を再開したメスの「ルル」


2015年12月10日木曜日

ダチョウのオスが来園しました

 12月9日に、山口県の秋吉台自然動物公園サファリランドから、ダチョウのオスが来園しました。

 旭山動物園では、2013年にオスが死亡してから、約2年間メス1羽のみの飼育でした。今回のオスの来園により、久々のペアでの飼育となり、かば館はまた賑やかになります。
 オスは羽の色が黒いのですぐに見分けがつきますので、羽に注目です。

 今後は、繁殖に向けての環境作りなど考えていきます。
 久々のダチョウのオスをご覧に、かば館に足を運んでいただければと思います。
左:来園したオス 右:メス

2015年12月9日水曜日

エミューが引っ越しました

 12月9日夕方に、エミューが愛媛県のとべ動物園へ引っ越しました。

 旭山動物園ではしばらくの間、1羽のみの飼育でしたが、エミューは本来単独よりは群れでの生活をしている動物であること、また旭山では、エミューの獣舎を立て替える予定もないことから、エミューを飼育しているとべ動物園で引き取ってもらえることになり、今回の移動となりました。

 エミューがいなくなってしまうのは寂しいですが、新しい地で他の個体と元気に過ごしてくれることと思います。
 
とべ動物園へ移動するエミュー

2015年11月22日日曜日

キリンの愛称は「結」(ゆい)に決定!&命名式を行いました(11/22)

本日,アミメキリン(メス)の命名式が,かば館1Fで行われました。

今回応募があったのは,全部で2,151通坂東園長ほか飼育員による厳正な審査の結果,

愛称は「結」(ゆい)に決まりました。

命名理由は「みんなを結ぶ楽しい動物園になってほしい。」というものでした。


(※今回,愛称及び命名理由により,命名者1名の方を決定しています。)

これからは「結」(ゆい)と呼んでくださいね


たくさんの応募者の中から,命名者に選ばれたのは,旭川市在住の齋藤 澪(みお)さん。

命名式では,命名者の齋藤さんから愛称が発表されて,命名のプレートが坂東園長に渡されました。

命名プレートが齋藤澪ちゃんから坂東園長へ渡されました

齋藤さんには記念品として,NPO法人旭山動物園くらぶ様からキリンのぬいぐるみなど,旭山動物園から,キリンの飼育担当より自筆の絵と園職員撮影の写真が贈呈されました。

旭山動物園くらぶ森理事長よりキリンのぬいぐるみなどを贈呈

キリン担当の中田主査より自筆の絵などを贈呈


素敵な愛称をつけてくれた齋藤さんありがとうございました。

皆さんこれからも結(ゆい)とゲンキをよろしくお願いします!

最後にみんなで記念撮影





2015年11月17日火曜日

アミメキリンの命名式を行います(11月22日13:30~)

愛称は「結」(ゆい)に決定しました! 皆さんよろしくお願いします! 

10月17日から11月3日まで募集していたアミメキリンのメスの愛称ですが、たくさんの応募の中から厳正なる選考を行い、先日愛称が決定しました。
 愛称が決定しましたので、アミメキリンの命名式を11月22日(日)に行います。

 決定した愛称や命名理由、命名者につきましては、命名式当日に発表させていただきますので、もうしばらくお待ちください。
 
 アミメキリンの命名式について
 ・日時:11月22日(日曜日) 13:30~
 ・場所:旭山動物園内 きりん舎前  降雪のため,かば館1Fに変更となりました
愛称が決定したアミメキリンのメス
※アミメキリン(メス)の募集詳細についてはこちら



2015年11月9日月曜日

ホッキョクグマの「ルル」と「サツキ」が出産準備のため展示を中止します。

 11月6日からホッキョクグマの「ルル」と「サツキ」が、出産準備のため産室に入りました。
 今年は、オスの「イワン」と「ルル」の交尾が4月11日~19日に、「イワン」と「サツキ」の交尾が7月6日~13日に確認しました。

 妊娠の確証はありませんが、妊娠していると仮定すると、ホルモン動態などから出産は、11月下旬から12月にかけてと想定し、この時期に産室に閉じ込めての飼育となります。
 産室の様子は、ビデオカメラを設置していますので、モニターで毎日観察しています。

 しばらくの間、ほっきょくぐま館のプール側はオスの「イワン」、陸側はメスの「ピリカ」の展示となります。
 また、「ルル」と「サツキ」が産室に入ったことにともない、観覧場所の制限及びホッキョクグマの「もぐもぐタイム」をしばらくの間中止させていただきますので、ご了承ください。
産室に入った「ルル」

産室に入った「サツキ」

2015年11月3日火曜日

わくわくゲーム大会を開催しました & 夏期開園が終了しました(11/3)

   夏期開園最終日の今日,飼育スタッフによる恒例の「わくわくゲーム大会」を開催しました。
  事前申込のあった23チーム・約70名の皆さんがゲームにチャレンジしましたよ。 
 
  問題は動物に関するものばかりで,全て飼育スタッフの自作。出題は園内各所の施設に用意
されていて,参加者の皆さんも時間内に園内を回るだけでも大変そうでした。

  タンチョウのエサの量を計ったり,実際に触ってワシミミズクの毛を当てるほか,サルのシルエ
ットクイズやイボイノシシのイボの数を答えたりと,知識だけでなく,五感も働かせ,運も必要な問
題の数々に,皆さん楽しみながらも悪戦苦闘(!?)の様子でした。     
 
  最後には,ゴール地点の学習ホールで結果発表と表彰が行われました。

   優勝チームなど上位の皆さんには,坂東園長から動物達のエサ 「野菜とくだもの」詰め合わ
せなどが景品として渡されました。

   上位入賞のみなさんおめでとうございます。(ほか参加者全員にも景品が渡されました。)
    
  今年参加できなかった方,リベンジしたい方,来年のチャレンジお待ちしています!

スタート前。皆さん気合い入ってます

タンチョウのエサ量当てクイズ。なかなか難しい?
サルのシルエットクイズ(どの種類かな)
上位入賞チームにはエサの野菜&果物セットが!
最後に記念撮影。

  さて,夏期開園は本日で終了となりました。

  旭山動物園は11月4日から11月10日まで,冬期開園準備のためお休みをいただきます。

  閉園期間中は動物の移動や掃除,パネルの書きかえ,道路や動物舎の補修など,開園中とはまた違った忙しさを迎えますが,
  11月11日の冬期開園から,また皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
 
  夏期開園中,多くの皆さんにご来園いただき,本当にありがとうございました。 

2015年11月1日日曜日

イボイノシシのメスが来園しました

 10月30日に、イボイノシシのメスが来園しました。

 今回来園した個体は、アメリカ合衆国オハイオ州 ワイルド アクレスランチ&ペッティング動物園から来園し、2014年6月14日生まれのメスとなります。
 
 現在は、健康状態や新しい気候に慣れさせるため、裏の施設で飼育をしております。
 
 イボイノシシの様子を見ながら展示を開始していく予定ですので、展示時期はまだ未定です。
 しばらくの間お待ちいただければと思います。

来園したイボイノシシのメス

2015年10月30日金曜日

アビシニアコロブスが出産しました

 10月27日に、サル舎で過ごしているアビシニアコロブスが出産をしました。旭山動物園では、約5年ぶりの出産となります。 
 出産したのは、2014年7月に神戸の王子動物園から来園したメス「アビー」です。

 アビシニアコロブスの赤ちゃんは、真っ白な毛をしており、これから成長するとともに、親と同じ毛色になっていきます。
 現在の様子としては、しっかりと母親が赤ちゃんを抱き育児をしております。

 アビシニアコロブスは、この時期気温が低いため展示を行っていませんので、来春までお見せできませんが、成長を楽しみにお待ちいただければと思います。

お腹についている真っ白な個体が赤ちゃんです

2015年10月29日木曜日

アミメキリンのメスが同居を始めました

 10月8日に来園したアミメキリン(メス)ですが、オスの「ゲンキ」との同居を始めました。
 同居後は、「ゲンキ」もしつこく追いかける様子もなく、非常に落ち着いている状況です。
 メスも放飼場を時には走り回り、新しい環境にもすっかり慣れたようです。
 これからのメスの成長を楽しみにご覧いただきたいと思います。

 また、メスの愛称募集は11月3日までとなっておりますので、まだ応募されていない方はぜひ足を運んでいただき、応募していただければと思います。お待ちしております。
ゲンキ(奥)とメス(手前)の同居の様子

2015年10月16日金曜日

アミメキリンの愛称を募集します(11/3募集終了しました!)

 11/3に募集を終了しました。たくさんのご応募ありがとうございます。
 命名式は,11月22日(日)13:30~ きりん舎前にて行います!

 10月8日に来園したアミメキリンのメスの愛称を10月17日(土)から募集いたします。

 現在の様子は、寝室も慣れ、サブの放飼場にも慣れてきたことから、明日17日から公開をしていくことになりました。
 そのアミメキリンのメスをの様子を見ていただきながら、愛称を考えていただきたいと思います。

 応募に関しては、かば館地下に、応募用紙を用意しております。
 その応募用紙に、「愛称」と「命名理由」などを書いていただき、応募箱に投函してください。
 
 みなさんのたくさんの応募をお待ちしております。

1 募集期間 10月17日(土)~11月3日(火) 

2 応募方法 かば館地下に設置してある応募用紙に、「愛称」、「その愛称を考えた理由」、
         「応募者の氏名」等を記入し、設置してある応募箱へ投函してください。
         
3 注意事項 ・「実際にキリンの様子を見て愛称を考えてもらいたい」という趣旨から、電話
          FAX、郵便、Email等での応募は一切受け付けしません。
         ・応募は1人1通です。
来園したアミメキリンのメス

かば館地下に応募箱を設置しています

2015年10月8日木曜日

アミメキリンが来園しました



 10月8日に、アミメキリンが来園しました。

 来園したアミメキリンは、アメリカ合衆国オハイオ州、ワイルドアクレスランチ&ペッティング動物園から来園しました。2013年生まれの1歳10ヶ月のメスの個体になります。

 寝室への移動も無事に終わり、現在は寝室でエサを食べたり、寝室の中を歩くなど、落ち着いている様子が観察されています。

 今後は、まず新しい環境に慣れさせることを優先としていきますので、展示時期についてはまだ未定です。決まり次第またお伝えしたいと思います。

来園したメスのアミメキリン

                
               

2015年10月5日月曜日

イボイノシシとレッサーパンダが放飼場に出始めました



 9月5日に来園したイボイノシシは、検疫も無事に終わり、かば館のイボイノシシの放飼場に引っ越しをしました。

 現在は、かば館の環境に慣れさせている状況です。イボイノシシ放飼場は、ダチョウの室内放飼場の前に、アクリルで囲まれた長い通路になります。その通路のどこかにいるので、探してみてください。

イボイノシシの「ドゥニア」





また、6月26日に生まれたレッサーパンダの赤ちゃんは、寝室の巣箱で育児をしていましたが、順調に成長し、巣箱からも出る回数が増えてきましたので、外の放飼場に慣れさせるため、外に出始めました。体型は大人より少し小さく、ずんぐりとした体型です。

 外に出ている場所は、吊り橋がないアクリル側の放飼場で、時間は午後から母親の渝渝(ユーユー)と仔になります。ノノと栃(トチ)は午前中の展示とし、昼で交替となります。

レッサーパンダの仔


2015年9月27日日曜日

アムールトラの出産について

 8月下旬から出産に備え、カメラを設置しモニターで観察をしていた、アムールトラの「ザリア」ですが、 9月9日朝、仔の鳴き声で出産を確認しました。

 モニターで確認したところ、仔の姿は確認できず、「ザリア」も鳴き声に反応していなく、育児の様子が見られないため、担当者と獣医で産室に入り、仔の状態を確認しました。
 4頭の仔を確認し、1頭は羊膜もかぶったまま死亡しており、生きている3頭も胎盤もついたままで、出産後の処理も含め育児している様子は見られませんでした。

 録画ビデオを確認したところ、深夜から早朝にかけて出産した様子が見られ、「ザリア」に全く仔の世話をした様子はありませんでした。このことから、育児放棄と判断し、仔を取り上げ、人工哺育に切り替えました。

 仔はオス1頭、メス2頭で低体温・衰弱した状態でしたが、加温とマッサージによって一旦はミルクを自力で飲むまで回復しました。しかし、生後2日でメス1頭が死亡し(解剖の結果、肝臓からの出血が認められ、産後すぐの外部からの圧迫が原因と診断)、次に、生後3日でメス1頭が死亡しました(解剖の結果、粉ミルクの消化不良と診断)。

 残ったオスの仔は、順調に成長(体重1.2キロ→1.8キロ)していましたが、生後11日目夜に死亡しました。解剖の結果パスツレラ症(心外膜炎・肺炎・胸腹膜炎:パスツレラはネコの口腔内等に常在する細菌です)と診断しました。

 結果的には親の初乳を飲んでいなかったこと、産後の処理が全くなかったため、取り上げた段階で衰弱していたことが今回の死亡につながったと考えています。
 残念ながら人工哺育による生育はできませんでしたが、「キリル」と「ザリア」の繁殖の相性がよいことは確認できました。

 「ザリア」は産後も食欲・元気共に変わりなく、現在は展示を再開しています。
 今後は来シーズンの繁殖成功のために、まずはザリアが自然哺育できるようにさらなる環境改善に努めていきたいと考えています。
アムールトラのザリア

2015年9月8日火曜日

イボイノシシのオスが来園しました(9/5)

9月5日,イボイノシシ(1頭)が来園しました。

個体は2015年2月3日生まれのオスで,今回アメリカの動物園から来園しました。

9月5日の閉園後に搬入作業を行いましたが,まだ若い個体のため体は小さく,顔のイボもまだ小さいです。

イボイノシシは神経質な動物と聞いていましたが、輸送箱から出てきた際は落ち着いており,寝室のにおいを嗅いだり,エサもすぐに食べ始めるなど,元気な様子を見せています。

検疫のため,しばらくは寝室に隔離して健康状態のチェックを行うため,展示開始の日程は今のところ未定です。

展示開始を楽しみにお待ちください。

   
寝室での様子(元気によく動き回っています)

2015年9月5日土曜日

レッサーパンダの赤ちゃんの近況

 6月26日に出産したレッサーパンダの赤ちゃんの近況をお伝えします。
 先日、性判定を行い、性別はオスでした。
 赤ちゃんの様子ですが、出産から約2ヶ月が経ち、毛の色などもだんだん濃くなってきており、巣箱からも自分から出て、行動範囲がどんどん広くなってきたりと、順調に成長をしている姿が見られます。
 まだまだ歩く姿はまだおぼつかないですが、展示を開始するときには、しっかりと歩くようになっています。
 展示についてはもうしばらくかかると思います。展示を楽しみにお待ちください。

 また、妊娠の可能性があった栃(トチ)ですが、出産予定日を過ぎても兆候がないことから、今回は妊娠していなかったと判断し、展示を再開しています。

6月にうまれたレッサーパンダの赤ちゃん

2015年8月28日金曜日

アムールトラの「ザリア」の展示を中止しています

 もうじゅう館で過ごしているアムールトラの「ザリア」ですが、現在展示を中止しております。

 「ザリア(♀)」は、5月下旬に「キリル(♂)」と交尾をしているのを確認でき、妊娠の可能性があるため、寝室で過ごしている状況です。
 そのため「ザリア(♀)」はしばらくの間、ご覧いただけません。

 また、「キリル(♂)」と「のん(♀)」は、交代で展示を行っていますので、ご覧いただけます。
寝室で過ごしている「ザリア(♀)」


2015年8月27日木曜日

シロフクロウのメスの訃報

 8月23日朝、シロフクロウのメスが死亡しているのを確認しました。

 解剖の結果、アスペルギルス症と考えられます。肺の気嚢に真菌が大量に繁殖し、それが原因となり死亡したと考えられます。対策などを考え、今後の展示に活かしていきます。

 久しぶりのシロフクロウのメスの展示を再開したばかりでしたが、とても残念な結果となってしまいました。

死亡したシロフクロウのメス

2015年8月19日水曜日

シロフクロウのメスが来園しました

 7月22日におびひろ動物園からシロフクロウのメスが来園しました。
 来園してから約1ヶ月間、バックヤードで様子を見ていましたが、順調に環境に慣れてきましたので、展示を開始しました。

 シロフクロウのメスは、羽に黒い斑点模様がありますが、オスは羽に模様がなく真っ白です。ですので、オスとメスはすぐに見分けがつきます。

 今回のメスの来園により、シロフクロウ舎ではオスとメスのペアになりました。今後、繁殖へ向けて飼育をしていきます。
来園したシロフクロウのメス

2015年7月21日火曜日

チンパンジーの「プヨ」が引っ越しをします

 7月22日に、チンパンジーの「プヨ(メス、8歳)」が、おびひろ動物園に引っ越しをします。

 今回の移動はブリーディングローン(繁殖のための貸出)となり、「プヨ」はおびひろ動物園にいるチンパンジーに仲間入りし、繁殖を目指していくことになります。

 「プヨ」は、旭山で子育てをしっかり見たり、子どもたちと遊ぶ姿が見られていたことから、立派な母親になることと思います。
 新しい地での繁殖を心待ちにしたいと思います。
引っ越しをするチンパンジーの「プヨ」

2015年7月3日金曜日

シマフクロウの展示を再開いたします

 右翼骨折のため、4月から展示を中止していたシマフクロウですが、約3ヶ月間治療を続けておりました。
 本日、レントゲン検査した結果、骨折した部分が治りましたので、展示を再開することになりました。

 「シマフクロウ舎」に放飼したシマフクロウの「ロック」は、施設の中を羽ばたき、木にとまり、落ち着いた様子を見せております。

 展示を再開したシマフクロウをぜひご覧ください。

展示を再開するシマフクロウの「ロック」

 

2015年6月27日土曜日

レッサーパンダの「渝渝(ユーユー)」が出産しました

 6月26日夕方、レッサーパンダの「渝渝(ユーユー)」が放飼場で出産しました。
 残念ながら生まれた子どもは死亡していました。
 
 交尾期である2~3月に入っても、「渝渝(ユーユー)」と「チャーミン」はじゃれ合うなど発情期の行動も見られず、交尾の確認もできていなかったため、今シーズンの繁殖はあきらめていました。
 出産のための産室は準備していたものの、巣材を運ぶこともなく食欲の変化もなく、出産当日は普段通りに放飼場に出ていました。まさに突然のできごとでありました。

 さらにもう1頭出産する可能性もあると考え、すぐに「渝渝(ユーユー)」を寝室に隔離しました。
 そして27日の朝、産室の中に1頭の子どもを確認し、「渝渝(ユーユー)」がしっかりと子に寄り添っていました。

 このような変則的な出産となった中で、順調に子育てが出来るのか予断を許さない状況です。
 今後は、「渝渝(ユーユー)」が落ち着いて育児できるように寝室で隔離をし、子育てに専念させていきたいと考えています。

 また、隣の放飼場で過ごしている「栃(トチ)」ですが、昨年に引き続き交尾を確認してますので、現在寝室で出産準備のため展示はしておりません。こちらもどうか楽しみにお待ちいただければと思います。
出産した「渝渝(ユーユー)」

 
 

2015年6月24日水曜日

天売島のネコが来園しました

 天売島(北海道・羽幌町)では、生息するウトウやウミネコなどの海鳥の繁殖地にネコが出入りをし、ヒナや卵を襲い、生態系に影響を及ぼしていることから、昨年度から、環境省や羽幌町が協力し、島内にいる約200~300頭のネコの捕獲に取り組んでいます。捕獲したネコは避妊去勢し、馴化(じゅんか:人に慣れさすこと)して里親を探し譲渡していく計画です。

 旭山動物園では、この活動について羽幌町、環境省と共同でパネル展を開催し、野良ネコをとおして野生動物と人の生活の関わりについて考えてもらいたいと考えています。

 この活動の一環として、旭山動物園でも、捕獲した野良ネコの馴化に協力していくこととなり、6月23日に、天売島で捕獲されたネコ2頭がこども牧場に来園しました。
 
 今後はこども牧場において、馴化を行い、同時に人慣れさせるために来園者の近くで展示していく予定です。
 現在は、ガラス越しに馴化の様子をご覧になることはできます。

 馴化終了後、環境省や羽幌町と協議を行い、里親を探していくことになりますので、譲渡の方法、時期に関しては未定になります。

今回来園したネコ

今回来園したネコ

2015年6月13日土曜日

エゾユキウサギが出産しました

 6月10日に、北海道産動物舎で過ごしているエゾユキウサギが出産しました。

 エゾユキウサギは巣を作りません。赤ちゃんは生まれたときすでに毛も生えていて目も見えています。落ち葉や木の陰に身を隠し、親は側にいません。一日数回の授乳で育ちます。
 赤ちゃんの毛の色は、周りの土や落ち葉などの色と同じ色なので、彼らの生きるための戦略がよくわかります。

 よーく目をこらして隅々まで探してみてください。

エゾユキウサギの赤ちゃん

2015年6月10日水曜日

トナカイが来園しました

 6月4日に釧路市動物園から動物交換でトナカイが来園してきました。旭山動物園でのトナカイの飼育は、2008年以来7年ぶりとなります。

 今回来園したトナカイは、オス1頭(2014年うまれ)とメス2頭(2005年・2007年うまれ)の3頭になります。
 展示場所は、おらんうーたん館横のワピチの場所で、ワピチと同居しています。

 現在のトナカイの状況は、冬毛から夏毛に換毛中で、角も伸び始めている状態です。
 トナカイはオスとメス両方に角があり、角の大きさや形に違いができてきます。これからどのようになるか楽しみです。
 
 ぜひ、トナカイをご覧に足を運んでいただければと思います。
来園したトナカイ3頭




2015年6月9日火曜日

エゾシカが出産しました

 6月6日午後0時30頃、放飼場の橋の下でエゾシカが出産をしました。母親は「ペペ子」です。

 「ペペ子」は出産後、赤ちゃんの体をなめ、立ち上がるまでしっかりと側で様子を見ていました。その後、赤ちゃんの授乳も確認でき、順調に現在も成育しております。

 エゾシカの赤ちゃんは、すぐに親について歩くことはなく、授乳の時だけ親について歩きます。
 それ以外の時間は色々な場所でじっと隠れて過ごします。

 エゾシカの森に立ち寄ったらぜひ赤ちゃんを探してみてください。木の陰や岩の陰にひっそりと隠れています。見つけた際は、温かい目で見守ってください。

岩の陰に隠れているエゾシカの赤ちゃん

2015年5月30日土曜日

ユキヒョウの仔の訃報

 ユキヒョウの「ヤマト」と「ジーマ」ですが、2015年2月14日から同居を開始し、2月15日には交尾を確認しました。

 「ジーマ」の寝室に産箱を設置し、5月6日から「ジーマ」を隔離していたところ、5月25日早朝に1頭の仔を出産しました。
 「ジーマ」は仔をなめたり、育児をしている様子でしたが、同日20時30分頃には仔の動きがなくなり、26日になって仔の死亡を確認しました。

 非常に残念な結果となりましたが、今回の経験を次回の繁殖に活かしたいと考えております。
 
「ヤマト」と「ジーマ」は5月28日から同居展示を再開しております。

モニターで確認したユキヒョウの仔

2015年5月16日土曜日

クマタカがふ化しました

 5月14日に、北海道産動物舎で過ごしているクマタカがふ化しました。クマタカの繁殖は3年連続となります。
 昨年までは、旧ワシ・タカ舎(現在のクジャク舎)での繁殖でしたが、昨年秋に北海道産動物舎へ引っ越しをしましたので、新しい環境での繁殖となりました。
 
 ヒナはまだ巣の中にいますので、顔は見えませんが、順調に成長していくと約1ヶ月後には、巣から顔を出す姿が見られると思います。
クマタカのヒナ(真ん中)

 

2015年5月15日金曜日

シンリンオオカミが出産しました

 4月28日にシンリンオオカミの「マース」が出産しました。
 マースは4回目の子育てで、とても落ち着いています。
 赤ちゃんは2頭で、オスとメスです。
 現在は巣穴の中ですごしていて、出てくるようになるのは5月下旬頃になりそうです。

 楽しみにしていてくださいね!
5月13日の様子。目が開きました。

2015年5月10日日曜日

アメリカアリゲーターの訃報

 5月9日に、両生類・は虫類舎で過ごしていた、アメリカアリゲーターが死亡しました。

 死亡したアメリカアリゲーターは、旭山動物園が開園した1967年(昭和42年)からずっといた個体でした。年齢は不明ですが、48年以上は生きていたアリゲーターになります。

 アメリカアリゲーターの死亡によって、旭山動物園開園当初から飼育している動物が全ていなくなってしまいました。
 一つの歴史が終え、とても寂しい気持ちになります。

死亡したアメリカアリゲーター

2015年4月30日木曜日

ニホンザルが出産しました

 4月29日、今年度の夏期開園日にニホンザルが出産しました。

 ニホンザルは2頭生まれ、それぞれの母親のお腹に抱かれている状況です。
 成長していくと、母親から少しずつ離れ、一人で行動をしていきますが、いつその行動が見られるかなど、2頭の赤ちゃんの成長を楽しみにしていただければと思います。

 また、昨年生まれたニホンザルの子どもたちが活発に行動をしています。じっくり足を止めて、今回生まれた赤ちゃんとあわせて、その行動もご覧いただければと思います。


4月29日生まれたニホンザルの2頭の赤ちゃんと母親



 

2015年4月24日金曜日

チンパンジーが出産しました

 4月11日にチンパンジーの「フルト」が出産をしました。「フルト」は7年ぶりの出産となります。
 生まれた赤ちゃんはオスです。

 「フルト」は子育てがしっかりとできており、赤ちゃんの授乳も確認できています。
 
 赤ちゃんは、「フルト」のお腹に抱かれている状況です。
 チンパンジーをご覧いただく際は、「フルト」をみつけていただき、お腹に注目してください。
 
チンパンジーの赤ちゃん

2015年4月7日火曜日

ワオキツネザルが旭山動物園で初めての出産

 4月2日午後、ワオキツネザルの「フランネ」が出産をしました。
 旭山動物園では、ワオキツネザルを1991年から飼育をしていますが、繁殖は初めてとなります。

 出産した「フランネ」は2014年7月23日に愛知県の日本モンキーセンターから、ブリーディングローン(繁殖のための借り入れ)で来園した個体です。

 まだ赤ちゃんは母親の「フランネ」のお腹に抱かれてますが、成長していくと背中に乗る姿など活発な姿が見られます。

 4月29日の夏期開園時には、成長した姿が見られると思います(気温が低い場合は外の展示はできませんのでご了承ください)。

 夏期開園をぜひ楽しみにお待ちください。

「フランネ」のお腹に抱かれている赤ちゃん

2015年4月5日日曜日

ボルネオオランウータンの命名式を行いました

 2015年2月5日に7年ぶりに生まれたボルネオオランウータンの赤ちゃん(メス)の命名式を、本日行いました。
 愛称の募集は、3月1日から3月15日の15日間行い、応募総数697通ありました。
 その中から、愛称と命名理由の二つから厳正なる選考を行い、愛称が決定しました。

 愛称は、「森花(モカ)」です。

 命名者は、札幌市在住の斉藤映莉子さんで、

 「森に咲く美しい花のように、かわいらしい女の子に育ってくれますように」

 という命名理由で考えていただきました。

 命名者の斉藤さんには記念品として、NPO法人旭山動物園くらぶ様からオランウータンの親子のぬいぐるみとオランウータンのTシャツ、旭山動物園からは職員が撮影したオランウータンの親子の写真をお渡ししました。

 今後も、オランウータンの赤ちゃんの成長を温かく見守っていただきたいとお思います。

左から、オランウータン担当者の大内、園長の坂東、命名者の斉藤さんご家族、NPO法人旭山動物園くらぶ 森理事長

ゴマフアザラシの「ウイ(♂)」の訃報

 あざらし館で過ごしていた、ゴマフアザラシの「ウイ(♂:27歳)」が、4月1日に心不全のため死亡しました。

 「ウイ」は旭山動物園で初めて人工哺育で育ったアザラシで、旭山での人工哺育の技術を確立するきっかけになった個体でした。その後は、5頭の子孫を残しています。

 ここ数年、体毛は白くなり、白内障により目も見えなくなり、耳も悪くなっている状態でしたが、気持ちよくプールを泳ぐ姿も見られてていました。

 3月下旬頃からアザラシの発情期に入り、他のオスに追われることもありましたが、陸上の隅の方で静かに過ごす姿が見られていました。

 あざらし館ができる前からいた個体だったので、とても寂しい気持ちになります。

プールで泳ぐ「ウイ♂」

2015年3月20日金曜日

チンパンジーの「シンバ」の訃報

 3月16日にチンパンジーの「シンバ」が死亡しました。

 3月16日の午後、チンパンジーがロープから落ち倒れているとの来園者からの連絡を受け、担当者が確認しました。しばらくしてから、自力で立ち上がったので、寝室へ収容しました。

 顔面を強打したらしく鼻出血が有り、口の中を気にしている様子がありました。顔面の骨折などは認められず、元気はありませんでしたが、エサは食べ、意識ははっきりしていたため安静を第一に考えました。約2時間後、突然声を上げ倒れそのまま死亡しました。

 解剖の結果、脳の表面がやや充血ししている以外に著変は認められませんでした。

 後日、録画していた映像を検証すると、突然の脱力によりつかまっていたロープから手が離れ転落し、数十秒全く動かなくなり、その後自力で起立していました。
 脳の血栓による虚血性脳血管障害(脳梗塞)の小発作、寝室に収容してからの大発作による死亡が疑われました。心臓に起因する発作も疑われることから、詳しい病理検査を実施し原因を調べていきたいと考えています。
チンパンジーの「シンバ(♂)」(左)