2015年3月20日金曜日

チンパンジーの「シンバ」の訃報

 3月16日にチンパンジーの「シンバ」が死亡しました。

 3月16日の午後、チンパンジーがロープから落ち倒れているとの来園者からの連絡を受け、担当者が確認しました。しばらくしてから、自力で立ち上がったので、寝室へ収容しました。

 顔面を強打したらしく鼻出血が有り、口の中を気にしている様子がありました。顔面の骨折などは認められず、元気はありませんでしたが、エサは食べ、意識ははっきりしていたため安静を第一に考えました。約2時間後、突然声を上げ倒れそのまま死亡しました。

 解剖の結果、脳の表面がやや充血ししている以外に著変は認められませんでした。

 後日、録画していた映像を検証すると、突然の脱力によりつかまっていたロープから手が離れ転落し、数十秒全く動かなくなり、その後自力で起立していました。
 脳の血栓による虚血性脳血管障害(脳梗塞)の小発作、寝室に収容してからの大発作による死亡が疑われました。心臓に起因する発作も疑われることから、詳しい病理検査を実施し原因を調べていきたいと考えています。
チンパンジーの「シンバ(♂)」(左)