2016年1月24日日曜日

アミメキリンの展示について

 アミメキリンの「ゲンキ(♂)」が左前足の治療のため、寝室での生活が続いています。状態は回復してきており近いうちに屋外での運動、展示の再開ができそうです。なお「ゲンキ(♂)」の室内飼育に伴い「結(♀)」の展示も中止しています。「ゲンキ(♂)」は「結(♀)」の姿が見えなくなると不安になり寝室内であばれるためです。

 「ゲンキ(♂)」は、1月17日の昼頃、急に左前足をつけるのを嫌がる仕草が観察され、すぐに寝室へ収容をしていました。
 跛行(はこう)の状態と、放飼場に設置されているビデオの検証の結果、肘あるいは肩を軽くひねった状態であると推測されました。

 「ゲンキ(♂)」は旧総合動物舎の時代から、冬でも放飼場を走り回っていました。特にメスについて回ることが多いのですが、「結(♀)」はまだ背丈が低いために、「ゲンキ(♂)」は頭を下げた状態で「結(♀)」の後ろをつきまとうことが多く、その際にねんざを起こした可能性が高いと思われました。「ゲンキ(♂)」がこのような状態になったのは初めてのことです。

 1月18日から寝室で様子を見ながら投薬を続けていましたが、跛行の状態が悪化しエサを食べる量が少なくなったことから、1月21日に吹き矢による鎮痛消炎剤の注射を行いました。
 次の日から、「ゲンキ(♂)」はまさに元気を取り戻し、跛行が消失し、食欲も回復してきました。完治目前と診断しています。現在、屋外での運動、展示の再開に向け放飼場の除雪などの準備をしています。
 
左前足をケガをした「ゲンキ♂」

シンリンオオカミ「ヌプリ」「カント」「ミナ」がバックヤードの飼育に変わりました

 オオカミの森で過ごしているシンリンオオカミの「ヌプリ♂」「カント♀」「ミナ♀」をバックヤードに移動し、飼育をすることになりました。
 オオカミの発情期が1月下旬から2月上旬であるため、近親交配や闘争の可能性も考えてのことです。

 当園ではケンとマースをアルファとするペアと8頭の子どもと共に群れを形成しています。個体同士の関係や性格にもよりますが、野生下では群れにとどまる個体もいますが2~3歳頃から群れを出るのが一般的です。
 「カント♀」「ミナ♀」はマースよりも地位が高くなり始めていて、発情期の混乱が想定され、それに伴い「ヌプリ♂」がケンに対してどのような態度に出るか想定できません。

 旧ライオン・トラ舎に移動した「ヌプリ♂」「カント♀」「ミナ♀」の3頭は同居しています。他の園に移動する相談も進めながら、飼育していきたいと考えています。

バックヤードに移動した「ヌプリ♂」


2016年1月20日水曜日

あざらし館の「流氷ひろば」まもなく完成!

 毎年厳寒期に行っている、あざらし館の「流氷ひろば」がまもなく完成します。
 今年は雪が少なく暖冬が心配されましたが、1月に入り気温も一気に下がったことから、あざらし館のプールに雪を入れ、夜中に散水をして凍らせていきました。

 現在の状況は、その後気温が緩んだため中央部分は溶けてしまいましたが約半分ぐらい凍らせることができ、凍った部分に穴を空け、息継ぎができる場所もできています。

 ゴマフアザラシと流氷の密接な関係を伝える「流氷ひろば」。ぜひご覧にあざらし館まで足を運んでいただければと思います。

 今後また「しばれた」頃を見計らい流氷を成長させたいと思います。
現在のあざらし館の様子

息継ぎができる穴から出てくるゴマフアザラシ

2016年1月2日土曜日

ホッキョクグマの「サツキ」の展示を再開しました

 2015年7月に「サツキ」とオスの「イワン」の交尾が確認され、11月から出産準備のため産室に入っていた「サツキ」ですが、ホルモン測定の結果、妊娠をしていれば数値が上昇しますが、これまでのシーズンと同様に上昇しておらず、行動観察をしていてもいつもと変わらないことから、出産は無いと判断をし展示を再開いたしました。

 先日展示を再開した「ルル」同様、例年より少し早いですが、交尾期までにしっかりと体調管理をしていきたいと思います。
展示を再開した「サツキ」

2015年12月22日火曜日

ホッキョクグマのルルの展示再開について(12/22)

4月にオスのイワンとの間に交尾が確認され、出産準備のため産室に入っていたルルですが、行動観察やホルモン測定の結果などから今シーズンの出産は無いと判断し、本日から放飼場での展示を再開いたしました。過去と同じような結果となってしまいましたが、例年より少し早く放飼再開となったので交尾期までに十分栄養をとってもらえればと思っています。

 サツキに関しましてイワンとの交尾の時期が7月と遅かったため、もうしばらく様子を見ていこうと考えております。

展示を再開したメスの「ルル」


2015年12月10日木曜日

ダチョウのオスが来園しました

 12月9日に、山口県の秋吉台自然動物公園サファリランドから、ダチョウのオスが来園しました。

 旭山動物園では、2013年にオスが死亡してから、約2年間メス1羽のみの飼育でした。今回のオスの来園により、久々のペアでの飼育となり、かば館はまた賑やかになります。
 オスは羽の色が黒いのですぐに見分けがつきますので、羽に注目です。

 今後は、繁殖に向けての環境作りなど考えていきます。
 久々のダチョウのオスをご覧に、かば館に足を運んでいただければと思います。
左:来園したオス 右:メス

2015年12月9日水曜日

エミューが引っ越しました

 12月9日夕方に、エミューが愛媛県のとべ動物園へ引っ越しました。

 旭山動物園ではしばらくの間、1羽のみの飼育でしたが、エミューは本来単独よりは群れでの生活をしている動物であること、また旭山では、エミューの獣舎を立て替える予定もないことから、エミューを飼育しているとべ動物園で引き取ってもらえることになり、今回の移動となりました。

 エミューがいなくなってしまうのは寂しいですが、新しい地で他の個体と元気に過ごしてくれることと思います。
 
とべ動物園へ移動するエミュー